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【私的】論証型レポートの書き方

皆さんこんにちは。工学部情報工学科の五字きのこです。大学に入ってから「レポートライティング」の講義や他の講義でもレポートを書いて、レポートを書くことに慣れてきました。メタ的な整理も兼ねて自分のレポートの書き方をまとめました。一部でも参考になったら嬉しいです。

この記事で扱うレポートの種類について

レポートには実験もしくは実習の結果をまとめるもがありますが、私はまったく書いてないので取り扱いません。与えられたテーマについて調査して意見を述べる論証型レポートについて扱います。

また、先生や授業によって評価に癖があるので、私が受講したNSD先生の「レポートライティング」とNGHR先生の「現代の日本経済」で出されたレポートについても少し所感を付け加えます。

論証型レポートの書き方

人文科目はほぼこれが出されて、成績に直結します。「~についてあなたの意見を述べなさい」、「~について考察せよ」といった指示が出されます。テーマが絞られている場合はそのままでもよいですが、抽象的なテーマが出された場合は自分でテーマを絞る必要があります。抽象的すぎる問いに対しては抽象的な結論になってしまうので、

テーマの概要調査と論拠集め

個人的には、この段階でレポートの出来が決まると思います。

まずテーマに関する理解を深めるため、そのテーマに関する情報をネットや図書館で探して概要をつかんでいきます。これについてなら書きたい、書けそうといったようにテーマを絞り込んでいけると良いです。ネットの情報を使う場合、信頼性が担保できない(先生が納得しなさそうな)サイトにある情報は論拠として使わない方が無難なので、そのサイトが引用している情報に当たったり、別の情報源で裏付けをとりましょう。

私は最初にネットでテーマについて調べます。概要をつかみながらキーワードを見つけたらOPACで検索をして本を探します。本には日本十進分類法に基づいた番号が振られているので、見つけた本と同じ番号が振られた書架に行って他の本も探します。自分テーマに合う本だけど検索に引っかからないことは往々にしてあるので、同じ分類の本にも目を通すことがオススメです。本は体系的であったり網羅的であったりするので、そのテーマ内の一分野について知ることもできます。そのため、私は本を読んでいくうちにテーマを絞れることが多いです。また、調べていくうちに意見や仮説をもち、それを裏付けられそうな情報も探していきます。意見と論拠を対応付けてメモしておくと良いです。

私は新聞記事もよく使います。調べたいことが固まっていれば、個別の事例やデータとなる新聞記事を探しやすいです。専門家の意見もよく添えられています。少量の文でまとまっているので、時間がないときは新聞記事と公共機関の資料だけでレポートを書いています。芝浦製ならSRAS VPNを繋いで新聞記事検索をします。

NGHR先生の「現代の日本経済」では自分で情報を調べて学んでほしいという意図で、ある程度の引用数があると評価が上がります。私は新聞記事で引用数を稼ぎました。

専門科目のレポートでは論文を読むのも手です(人文科目は論文読む時間が割に合わないと思う)。卒業研究で英語論文読む必要があるので今のうちに慣れておいた方が良さそう。論文検索サービスと使い方はここを読んでください。これ以外にもGoogleScholarという論文検索サービスもあります。いづれを使うにしても、SRAS VPNを繋いでおいた方が良いです。大学が契約している範囲の論文が無料で読めるようになるので。

使う論拠と意見を絞る

自分の意見とそれを裏付ける論拠が集まったら、なんとなく文章の構成を頭で整理します。アウトラインをつくっても良いです。まとまりの良い文章を作るために使う論拠と意見は絞りましょう。センター英語の不要分削除みたいな要領です。課題には字数制限があるので、字数制限を念頭に入れて構成を考えましょう。私はよく字数制限通りにいきません。ダメじゃん。

序論を書く

いよいよ文章を書いていきます。この文章は何について書くのかを読者にキッチリ示しましょう。

書き方は大きく分けて二つありまあす。一つは序論で問を立てて、本論で問への答えを導く過程を書いていく方法。もう一つは序論でテーマに対する自分の主張を示し、本論で論拠を示し主張の正当性を説いていく方法です。

また、本論でどのようにして議論を展開していくかを書くと、本論での展開がスムーズです。個別の事例から主張する、二項対立でそれぞれについて考察する、など議論の進め方を書いて本論へつなげていきましょう。

序論では自分が書いていくことの重要性も示した方が良いです。例として、今こんな問題があって解決策が必要だ、本来こうあるべきなのに現状は違う、といった問題提起です。ここでは、客観的な事実や数値を書きやすいので、何か引用してきて説得力を持たせましょう。問題提起に対して「そうなんだ」と共感してもらえないと、文章全体の説得力がなくなってしまいます。

いづれにしても、序論が文章の展開を決めるのでよく考えて書きましょう。先の文章を書いてから序論を修正するのもあり。

NSD先生の「レポートライティング」では大胆な意見を主張した方が評価が高いと思います。もちろん論拠を用いて論理的な主張をしないとダメですが。

本論を書く

結論に至るまでの過程を読者が納得できるように、論拠を示しながら書いていきます。論理の飛躍がないように気をつけましょう。

書き方は大きく分けて三つあります。

一つは事例を挙げてそれに対する意見を書くことを繰り返して結論につなげていく方法です。異なった視点から検証していった場合は、得た意見を総合的に考えて結論を導く。似通った事例から意見を得た場合は、帰納的に考えて結論を導くといった展開になりやすいです。それぞれの意見と結論がつながるようにしましょう。

二つ目はテーマの背景もしくは問題の原因を詳しく示し、次に問題の原因を解決する手法を示し、自分の意見につなげる方法です。具体的な事例を挙げた場合は、そこから一般的な解決策を得て結論につなげます。上げた事例ではどんな結果になったか、効果を説明すると説得力が増します。一段落使って解決策の有効性の検証を付け加えるのもありです。

三つ目は、二つの事柄か意見について比較していく方法です。結論としては、どちらが良いか示す、弁証法的に二つの対立から第三の結論を導くということになります。序論で第三の結論を示し、本論では第三の結論が現れる前は、このような問題があったと説明することで、第三の結論の素晴らしさを説く展開もできます。例えば、ES細胞は難病を治療する可能性がある、しかし胚を使うので倫理的な問題もある、そこでiPS細胞はES細胞の問題点を解決しているので、これからはiPS細胞の研究に予算を投資するべきだ。といった展開が書けます。

専門家の意見を入れたり、予想される反論にに対する反論をしたりしても良いです。

序論と結論と論理的なつながりがあるかチェックもしましょう。

結論

序論と本論が書けていれば結論は簡単です。これまで述べてきたことをまとめて、序論で問を立てたなら問いに対する結論を、序論で主張をしたなら再度本論で述べた内容をふまえて同じ主張をします。序論と結論が対応しているか確認しましょう。

引用について

引用の形式はいくつかありますが、講義なら先生の指示に従い、論文ならその分野の主流なスタイルに合わせましょう。

本文中で[個人名]によると~といった引用をするときは、その人の肩書も一緒に書いた方が良いです。名前だけ挙げられてもどんな人かわからないので。

おわりに

長くなりましたが、私は以上のような方法でレポートを書いています。

来年度の前期も専門科目と体育実技科目以外はオンライン授業になるそうなので、人文科目はレポートを沢山書かされることになると予想されます。その中でこの記事が少しでも役に立てば幸いです。

来年も頑張りましょう。良いお年を。

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